今回の展示で流すビデオはタイで撮影したものではなく、いま東京で撮影した映像を使用します。テレビモニターの向こう側の出来事ではなく、こちら側の私たちも知らずに巻き込まれてる問題の、ある一つの表出として人身売買を考えるためには、私たちの日常こそが重要だと思うからです。
でも、それをすることは「わたし目線」をゴリゴリに押し出すことに繋がってしまい、もうそれはしたくないとも思ってました。学生時代じゃあるまいし、もっと客観的な描き方がしたいと。
でも。最終的に人身売買をテーマに映画を作る場合はドキュメントではなくフィクションで作ると決めていますが、今この展示において必要なのは自分の立ち位置をクリアにすることだとも思って、直球で自分の眼差す景色を撮影することにしました。
己の晒し方にこそ作り手の厳しさが問われるということを、5月のイベントに来て頂いたドキュメンタリー作家の森達也さんとのトークセッションからずしんと感じつつ(前回のプリズムスケープフィルムイベント。詳細はhttp://www.latitude-p.com)
テーマの後ろに隠れそうな自分をグイッと引っ張り出してあれこれキャメラと動きたいところです。
と言いつつまだ全然追い込めてなくて、今日は実景撮影に終始してしまいました。まだまだです。。間に合うのか?
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by no-trafficking
| 2009-06-03 01:20